日: 2026年9月6日

  • 「どうして、あひるの家の商品は高いの?」

    これは、昔から時々いただく質問です。
    たしかに、スーパーに行けばもっと安い野菜もあります。もっと安い醤油も味噌も豆腐もパンも。「あひるの家の商品は、どうして高いんだろう?」そう思われるのは当然だと思います。
    でも、あひるの家が商品を選ぶときに大事にしているのは、値段だけではありません。
    「誰が作っているのか」
    「何を原料にしているのか」
    「どうやって作っているのか」
    「この先も作り続けることができるのか」
    例えば、有機野菜。
    農薬や化学肥料を使わない農業は、決して「何もしない農業」ではありません。むしろ手間がかかります。
    草を取ったり、虫と向き合ったり、天候に悩まされたり。思ったように収穫できないこともあります。
    それでも、「このやり方で野菜を作っていきたい」とがんばっている農家がいます。あひるの家はその野菜を仕入れて、お店でお客さんに届けています。
    だから、その価格には野菜そのものの値段だけではなく、その野菜を作り続けるための農家の仕事も含まれている。そう考えています。
    調味料も同じです。
    昔ながらの製法で時間をかけて作っている醤油。じっくり発酵・熟成させた味噌。余計なものをできるだけ加えず、素材の味を生かして作った食品。こういう商品は、効率だけを考えればもっと安く作る方法もあるのかもしれません。
    でも、「安く作れること」と「良いものを作れること」は、必ずしも同じではありません。そして、小規模な農家や製造者が作っている商品は、大量生産の商品ほど安くできません。
    だからこそあひるの家は、「この人たちがこれからも作り続けるためには、この価格が必要なんだ」と考えて仕入れています。
    あひるの家も小さなお店です。大量に仕入れて、大量に売って、価格を下げるという商売はできません。
    その代わり、自信を持って「これはお客さんに紹介したい」と思えるものを、自分たちの目で選んでいます。
    もちろん、すべての商品を高いものにする必要はありません。毎日の食卓に並ぶもの全部を有機食品にする必要もありません。
    「基本の醤油だけはちょっといいものを使ってみよう」
    「野菜は旬のものを買おう」
    「今日は予算がないから、いつもの商品にしよう」
    それでいいと思います。食べることは毎日のことですから、無理をして続かなければ意味がありません。
    だからあひるの家は、「高いものを買ってください」とは言いません。その代わり、「どうしてこの値段なのか」を知ってもらう努力をしていきます。
    値札だけを見ると、300円の商品と500円の商品。でも、その500円の向こう側には、野菜を育てる人、味噌を仕込む人、醤油を造る人、商品を運ぶ人、そしてそれをお客さんに手渡すお店の人がいます。
    その人たちがこれからも仕事を続けていける。そして、お客さんが「これ、おいしいね」と食べてくれる。その間をつなぐことも、あひるの家の仕事なんじゃないかなと思っています。
    値段の向こう側にどんな人がいるのか。それを知ってもらえたら、「ちょっと高いけど、これを買おうかな」と思える商品が、きっとあると思います。
    あひるの家はこれからも、そんな商品を一つ一つ探していきます。