
これは、昔から時々いただく質問です。
たしかに、スーパーに行けばもっと安い野菜もあります。もっと安い醤油も味噌も豆腐もパンも。「あひるの家の商品は、どうして高いんだろう?」そう思われるのは当然だと思います。
でも、あひるの家が商品を選ぶときに大事にしているのは、値段だけではありません。
「誰が作っているのか」
「何を原料にしているのか」
「どうやって作っているのか」
「この先も作り続けることができるのか」
例えば、有機野菜。
農薬や化学肥料を使わない農業は、決して「何もしない農業」ではありません。むしろ手間がかかります。
草を取ったり、虫と向き合ったり、天候に悩まされたり。思ったように収穫できないこともあります。
それでも、「このやり方で野菜を作っていきたい」とがんばっている農家がいます。あひるの家はその野菜を仕入れて、お店でお客さんに届けています。
だから、その価格には野菜そのものの値段だけではなく、その野菜を作り続けるための農家の仕事も含まれている。そう考えています。
調味料も同じです。
昔ながらの製法で時間をかけて作っている醤油。じっくり発酵・熟成させた味噌。余計なものをできるだけ加えず、素材の味を生かして作った食品。こういう商品は、効率だけを考えればもっと安く作る方法もあるのかもしれません。
でも、「安く作れること」と「良いものを作れること」は、必ずしも同じではありません。そして、小規模な農家や製造者が作っている商品は、大量生産の商品ほど安くできません。
だからこそあひるの家は、「この人たちがこれからも作り続けるためには、この価格が必要なんだ」と考えて仕入れています。
あひるの家も小さなお店です。大量に仕入れて、大量に売って、価格を下げるという商売はできません。
その代わり、自信を持って「これはお客さんに紹介したい」と思えるものを、自分たちの目で選んでいます。
もちろん、すべての商品を高いものにする必要はありません。毎日の食卓に並ぶもの全部を有機食品にする必要もありません。
「基本の醤油だけはちょっといいものを使ってみよう」
「野菜は旬のものを買おう」
「今日は予算がないから、いつもの商品にしよう」
それでいいと思います。食べることは毎日のことですから、無理をして続かなければ意味がありません。
だからあひるの家は、「高いものを買ってください」とは言いません。その代わり、「どうしてこの値段なのか」を知ってもらう努力をしていきます。
値札だけを見ると、300円の商品と500円の商品。でも、その500円の向こう側には、野菜を育てる人、味噌を仕込む人、醤油を造る人、商品を運ぶ人、そしてそれをお客さんに手渡すお店の人がいます。
その人たちがこれからも仕事を続けていける。そして、お客さんが「これ、おいしいね」と食べてくれる。その間をつなぐことも、あひるの家の仕事なんじゃないかなと思っています。
値段の向こう側にどんな人がいるのか。それを知ってもらえたら、「ちょっと高いけど、これを買おうかな」と思える商品が、きっとあると思います。
あひるの家はこれからも、そんな商品を一つ一つ探していきます。












